『チャーリーとチョコレート工場』ジャパン・プレミア
2005年9月5日(月)、六本木ヒルズでティム・バートン監督作品『チャーリーとチョコレート工場』(ワーナー・ブラザース映画配給)のジャパン・プレミアが開催された。
3日(土)には人気俳優ジョニー・デップ10年ぶりの来日で、約2000人のファンが成田空港に集結。プライベートジェットから降り立ったデップがロビーに姿を現すと、泣き出す女性もいたという。翌4日(日)、帝国ホテルで行われた記者会見では、数百人のファンが会場を取り巻くという光景が見られた。ちょっとしたジョニー・タイフーン到来である。(もっとも、集まった女性たちはホテル側の指示に従い、静かに整然と並び、騒ぎなどには発展しなかったことを明記しておく)。
しかし、前夜は冗談ではなく、台風の影響で東京の中野・杉並地区は集中豪雨による多大な被害が出た。六本木の会場に設置されたチョコレート工場の飾りつけもダメージを受け、雨のなか、スタッフが必死で修復に努めた。
そして、一時期は開催が危ぶまれたプレミアだが、集中豪雨にならないかぎり決行ということになった。
この日、レッドカーペットならぬグリーンカーペット(チョコレート工場を模したデコレーション)を観覧するゴールデンチケットを手にしたのは約500名。『バットマン ビギンズ』と同じく、イベントを観覧するか、劇場で試写を観るか、の二者択一。もっとも、なかにはネットオークションで両方のチケットを入手した人もいるという。
しかし、この日はチケットを取れなかったファンも会場に足を運び、一目ジョニー・デップを見たいという一念で、風雨にさらされ、何時間も待っていた。警備関係者の話では、「早い人は、朝4時には来てましたね」とのこと。「こんなに集まったのは、マライア・キャリー以来ですよ」
イベントが始まる頃には、アリーナ周囲だけではなく、けやき坂の両側に人がひしめいていた。その数は1000人は超えただろうか。
ときおり強くなる雨風とあいまって、ただならぬ熱気である。
会場にはいる観客と記者にはビニールレインコートが渡される。ありがたい心配り。アリーナには屋根があるものの、位置はかなり高いので、どうしても雨が吹き込む。会場の周りには傘の花が咲いているが、それでも何時間も立ちつづけて、ファンはずぶ濡れだ。
午後6時半、カーペットを覆っていたビニールが取り払われ、イベントが開始。カラフルなライトが会場と雨を照らし、ちょっとしたティム・バートン・ワールドが出現する。
いつものようにアリーナ脇の巨大液晶ビジョンに、予告編や特別公開場面が映し出されると、会場の期待感が高まる。
来日ゲストの到着時間が近づくと、けやき坂の様子がスクリーンに投影され、関係ないタクシーが止まっただけで歓声があがる。それも、かなりトーンの高い歓声である。警備員の数も異様に多い。観客席にも警備員が配備され、混乱が起きるのを防いでいる。たしかに、会場の内外は、一触即発の危険な空気をはらんだ興奮に満ちてきた。

じゃっかんの間(ま)があいたあと、最初にプロデューサーのリチャード・D・ザナックが到着。続いて、昨日の記者会見には出席できなかった音楽のダニー・エルフマン、ティム・バートン監督が車から降り立つ。そして、ついにジョニー・デップの登場。
東京タワーまで届きそうな悲鳴に包まれるアリーナ!
『バットマン ビギンズ』のプレミアがアカデミー賞授賞式の雰囲気ならば、今回はアイドルのコンサートといった雰囲気だ。
来日ゲストが入場し、観客席のファンにサインを始めると、憧れのデップを目の前にして、ついに泣きだす女性たちも。
あとで観客に聞いたのだが、さすがにデップが近づくと、少しでもそばで見たいという群集の動きで、カーペット際を確保したラッキーな人たちはフェンスに押しつけられ、苦しい瞬間もあったそうだが、「押さないで」のひと言で背後の観客はすみやかに後退、それ以上の混乱は起きず、怪我人なども出なかったらしい。

↑バートン、エルフマン、デップの黄金トリオが六本木に集結! 左からジョニー・デップ、リチャード・D・ザナック、ティム・バートン、ダニー・エルフマン。
国内の著名人ゲストも雨のなか、次々とカーペットを練り歩いた。

イベントと言えば、この方たち。デヴィ・スカルノ夫人に叶美香。そして永井豪。ほかにもウォンカ・ルックで現れ好評だった松嶋尚美やウンパ・ルンパのような南部虎弾。演劇ファンにも人気のあるバレエダンサー、首藤康之。大正時代風の着物で登場した中島朋子や
8月にニューアルバムを出したばかりの倉木麻衣など

←
カーペットが渋滞して、大原麗子と相川七瀬がツーショットになる場面も。
だが、来日ゲストと国内ゲストが渾然一体となってカーペットを進むことになってしまい、デップたち一団の脇をせわしなくすり抜けるように通らなければならない国内ゲストもいて、これはやや気の毒だった。
午後7時半、来日ゲストの4人はいったん控え室に消える。MCの赤坂泰彦が「チャーリー!」と叫ぶと、観客はチョコレート・コールをする段取りになっている。
「チャーリー!」
「チョコレートー!!!」
舞台に5色のスモーク(Co2)がもくもくと湧きあがり、スモークが晴れるとそこには、バートン、デップ、ザナック、エルフマンが立っている。
挨拶のトップバッターはティム・バートン。「ありがとうございます。こんなに静かで落ち着いたイベントに参加でき大変嬉しく思います」と、さっそく観客を笑わせる。

東京には何度も来ているというリチャード・D・ザナック、バートン映画だけではなく、今やハリウッド大作には欠かせないダニー・エルフマンの挨拶も万来の拍手をもって迎えられる。
そして、ジョニー・デップ。「あたたかい歓迎をありがとうございます」と神妙に挨拶をしたあと、日本のファンの印象を訊かれ、「こんなにすごい歓迎を受けて感激しています。本当に素晴らしい経験です。これほど高いレベルの歓迎を受けることなどめったにありません。ファンの皆さん、不思議な長い道を一緒に歩んでくれたことを、あらためて感謝します」と締め括った。
会場のファンから、「また来月に来てくださーい」という声がかかり、赤坂泰彦が思わず、「出張じゃないんだから(笑)」これには会場も爆笑。

鳴りやまない拍手のなか、虹色のシャボン玉が会場にあふれ出て、まさにファンタジックな空間となるアリーナ。観客も記者もその美しい絵面にしばし酔う。

←注目。どこかで、「ジョニー・デップ、3日とも同じ服」と書かれていたが、この夜、インディ・ジョーンズのようなフェルト帽以外は、ジャケットもシャツも靴もお召し換えしている。
イベントが終わったあとも、会場付近には、まだ頬を紅潮させた女性や、やや放心状態の女性など、なごり惜しそうなファンがちらほらと留まっていた。
ジョニー・デップは『パイレーツ・オブ・カリビアン』の続編撮影の合間を縫っての来日、その夜のうちにまたプライベートジェットで日本を離れた。
『チャーリーとチョコレート工場』
さぁ、世界一オカシな工場見学へ!!
2005年9月10日(土)より、
丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にて公開
日本公式サイト
オリジナル公式サイト
|